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「サンドクリーンⅡ型」が建設技術審査証明を取得しました

サンドクリーンⅡ型 実証機

左:日本下水道新技術機構 塩路勝久理事長
右:サンエイ 東社長


サンエイが開発した新製品、サンドクリーンⅡ型(空気揚砂撹拌式沈砂洗浄装置)について、
2024年3月13日、(公財)日本下水道新技術機構の建設技術審査証明を取得しました。

▼ 開発の経緯

 分流式下水処理場や分流式汚水ポンプ場の沈砂は,汚物や浮遊物などのし渣と沈砂とが混ざり合い沈砂池に溜まっている。一般的に,このし渣が混ざった沈砂の除去は,バキューム車や揚砂ポンプにて排除する方式をとっている。揚砂ポンプを設置する場合,従来はサイクロン等の簡易な分離装置を設置することが多く,この方式では沈砂に付着しているし渣をほとんど除去できないため,沈砂の搬出や埋立時に発生する悪臭の対策に苦慮している。
 これらを改善するために,沈砂中に混入する汚物および浮遊物を分離することにより,悪臭の軽減や処分先のニーズに対応することを目的とし本装置を開発した。

▼ 新製品「サンドクリーンⅡ型」の技術概要

 サンドクリーンⅡ型は,分流式下水処理場,分流式汚水ポンプ場に流入するし渣混じり沈砂の洗浄を行うものである。本装置の本体は,分離槽および揚砂管,揚砂管に内蔵されている乱流発生管(以下,エアーウォーターミキサーという。),浮遊物を除去する多孔性の傾斜板(以下,浮遊物除去傾斜板という。)等からなる。その他装置として撹拌ブロワ,空気管,各種弁類ならびに制御盤により構成される。
 本装置は,1回の運転で0.04㎥以下のし渣混じり沈砂の洗浄が可能であり,揚砂ポンプにて本装置に投入するし渣混じり沈砂を,揚砂管に送られた空気により,撹拌洗浄する。この時,エアーウォーターミキサー内部では激しい乱流状態がおき,沈砂に付着した汚物が剥離される。
 この洗浄によって,し渣混じり沈砂に混在している汚物や浮遊物などのし渣を分離し,越流水と共に装置上部の浮遊物除去傾斜板から越流,排出させる。排水に含まれるし渣はすべて沈砂池に戻る。また,撹拌ブロア停止後,排水し,装置下部に沈降した比重の大きい沈砂等を,排出弁を介して沈砂コンテナ内に排出する。

▼審査証明内容

新製品について、令和5年度の建設技術審査を受審した。
結果は,次に示すとおりである。

(1)臭気指数
   洗浄前の臭気指数が45以下のし渣混じり沈砂において,
   洗浄後の沈砂等の臭気指数が30以下であると認められる。
(2)強熱減量
   洗浄前の強熱減量が25%/TS以上のし渣混じり沈砂において,
   洗浄後の沈砂等の強熱減量は洗浄前と比較して減少率が55%以上であると認められる。
(3)し渣分離排出機構
   洗浄前のし渣混じり沈砂に含まれるし渣を,
   洗浄中に浮遊物除去傾斜板から分離槽外へ排出する機構を有すると認められる。
(4)模擬砂の回収率
   70kgの模擬砂を洗浄した際の回収率が95%以上であると認められる。

▼ 沈砂池での運用例

下記に沈砂池での運用例(フロー)を表す。

▼ 建設技術審査証明書

3月13日に公布された建設技術審査証明書を以下に表す。